痛くなってからでは遅いですよ!~神経が生きている歯の虫歯編~
当院には忙しいビジネスマンの方や小さいお子様がいらっしゃるお母様、部活や勉強が忙しい高校生・大学生も多くいらっしゃいます。
8月は夏休みだからか夏バテで体調を崩されたのか、非常に多くの歯の痛い方が来院されました。しかし、、
「他にやることがたくさんあるから、何度も通えないよ!」
「とりあえずこの痛みを取ってくれればいいよ!」
「また来てって言われたけど、痛くなくなったからキャンセルしよう」
ごもっともです。
私も歯科医師でなければそう思っていたと思います。美容院ですら面倒な自分が、痛くないのに怖い思いして歯科医院に通い続ける自信がありません。
しかし、今は歯科医師なので歯科医師側の来てほしい理由を虫歯と歯周病に分けて考えたいと思います。
十数年歯科医師をやってきて一番残念なことは、「もう少し早く来てくれれば・・」と思ってしまうことです。
あと1年早ければ歯を残せたかも・・
神経を取らずに済んだかも・・
入れ歯にせずに済んだかも・・
一番無念なのは、何度か診察し、治療の必要性をお話ししたつもりだったのに通院が途絶え、再受診されたときにはもう手遅れというパターンです。
こちらの説明が足りなかったのか・・
しかしあんまり強く言いすぎるのも・・
難しいですね・・
虫歯には大きく分けて二つのパターンがあります。
一つ目は、神経が生きている歯の虫歯。
二つ目は、神経が死んでいる歯の虫歯。
今回は「神経の生きてる歯の虫歯について」
歯は外側からエナメル質、象牙質、歯髄(歯の神経)という構造になります。
簡単に言うとエナメル質の虫歯は痛くありません。
つまり痛い時には少なくとも象牙質まで進んでいることになります。だいたい、冷たい物がしみます。
もしかしたら歯髄まで進んでいるかもしれません。ここまでいくと、何もしなくても痛い、熱い物もしみてきます。
初期の虫歯なら簡単に治療は終わりますが、痛くなってから行くと最悪神経を取らなくてはいけない場合があるということです。
ただ、歯の神経は感覚が鋭いですから、ある程度痛みによっての判断でも間に合う(神経を取らずに済む)ことも多いです。
虫歯が進むと警告として痛みがでるわけですね、すごい。
現代では痛みがでたら治療すればギリ間に合うというすばらしいシステムですが、歯の治療なんて抜くぐらいしかなかった時代は余計な警告システムだったのかもしれませんが。。
痛みが出るの早いよ!まだ使えるのに!
まあとにかく、遅くとも甘い物がしみる、冷たい物がしみる、という段階で受診することをおすすめします。
では神経の死んでる歯は?歯周病の歯は?
今後またご説明したいと思います。